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プールデビュー(その2)

その1

無事にフロントを通過した私は、男子更衣室へと向かった。
更衣室へのドアを開けると、むあっとした塩素っぽい湿った空気が流れ、「ああ、俺はプールに来たんだ」としみじみ喜びにひたった。
そして、更衣室には誰ひとりいなかった。
小学校の水泳の授業のとき、恥ずかしがり屋の私は「いかにしてチ○ポを見られないように着替えるか」ということを永遠の課題としていたのだが、その永遠は終わったのであった。
堂々とスッポンポンになって海パンを履く。
プールなのに「海パン」はおかしいんじゃないかという気もするが、他に適当な表現がないので、あくまで「海パン」で通す。
どうも「水着」って言うと、ビキニタイプのピチッとした、いかにも競技やってますよっていう本格的なブーメランパンツを想像してしまう。
いやいや、私はまだニセモノのスイマーもどきだ。
そんな本格的な「水着」など恐れ多い。
私の「海パン」はゆったりしたトランクスタイプ、夏の浜辺でチャラいにーちゃんが履くタイプのようなやつだ。

そして水泳キャップをかぶり、水中メガネをつける。
これで準備万端だ。
なんだ、自転車より全然準備が楽ちんじゃないか。
プールに行くのに、タイヤに8気圧まで空気入れて、チェーンにオイルさして、レーパン履いて、ヘルメットかぶって、ビンディングシューズを履くなどというめんどくさいことは全く必要ないのであった。
脱ぐ、履く、かぶる。
たったこれだけで、水泳の準備は完了だ。

そう、「プールに行く」という高い敷居を超えたら、あとはパラダイスなのであった。
楽ちんだ、楽すぎるぞ水泳。
と、まだプールにすら入っていないのに、妙にテンションの上がっている私であった。

では、プールに行きましょう。
プールに入る前にシャワーを浴びましょう。
小学校の体育の水泳の授業を思い出しますね。
(私の住んでいたところでは小学校までしか水泳の授業がなかった)

んで、プールを見渡す。

おお、ガラガラ

人ごみが嫌いで、人口密度の少ないところを好む私にとって、このプールは一目見て気に入った。
夏休みの「ていねプール」のような、分け入っても分け入ってもガキばかりというようなところが大嫌いな私なのであった。

プールは大人用と小人用があって、小人用プールではガキがたくさんいて、何かのレッスンをしているようだが、そんなものは無視だ。
大人用プールを見渡す。
当然と言えば当然だが、見事におばはんばかりだった。
しかし、私よりちょっと年配ぐらいの男性もひとりいて、思わず「おお、同士よ」と抱きつきたくなった(ウソ)。
まあ、とりあえず、女の中に男が一人という仲間はずれ状態は免れたようだ。
いや、別にその男性と私は仲間でも何でもないのだが。

プールは何コースかあって、「歩くところ」「練習するところ」「本格的に泳ぐところ」「レッスンをするところ」という感じで分かれている。
とりあえず、10年ぶりぐらいにプールに行く私としては、水の中を歩くというところから復習する必要がありそうだ。

入水します。
そろり、そろりと。

冷たくも、暖かくも、ぬるくもない不思議な感覚だった。
この感覚を日本語でどう伝えればいいのか、非常に困る。
強いて数式で表すと

ぬるい×2÷冷たい

ぐらいの感覚だろうか。

普段入る風呂が42度ぐらいで、サウナの後に入る水風呂が18度ぐらいだ。
このプールの30度という温度設定が微妙にマッチしている感じで、このままふわふわと、クラゲのように浮いていたい心境であった。

しかし、浮く前にまず歩こう。
陸上ではスムーズに動くことができるのに、水のおかげでスローモーションのようにしか動けない。
その「スローモーション」が「肩の力を抜け、ゆっくり行くぞ」と語りかけているようで、ますますプールのことが気に入った。
気に入ったのだが、歩くという単純作業は飽きるもので、25m往復して50m歩いたら、「もういいか」と思った。
私はプールに歩きに来たわけでなく、泳ぎに来たのであった。

あまりにも冷たくも熱くもぬるくもない気持ちいい空間に、心を奪われるところだった。
危ない、危ない。
思わずプールトラップに引っかかるところであった。

そして、私は隣の「練習用コース」に移動し、もう何年ぶりか忘れたぐらいの間隔で泳ぎ始めるのであった。

(つづく)
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Author:ごし
泳いで漕いで走る人を目指します。
ベイスターズが好きです。
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